畳の中身にこだわる 其の弐
畳床の素材は、藁が良いのか今主流の建材系が良いのか?
家の作りが、空気が循環し、畳が吸った湿気を床下に逃す在来工法の場合は迷わず藁床を使うわけだが、気密性の高いプレハブ系の住宅の場合は、建材床という目安で自分の中で決めている。
後は、お客さんの好みで、プレハブ系の家だけど藁床にこだわりたい場合は、湿気の負荷が少しでも床に加わらないように調湿性能のある機能シートを付けて施工場合もあるし、逆に在来工法住宅であっても、あまり使わない部屋だからなるべくリーズナブルにという場合は建材で作るケースもある。
組み合わせによるメリットデメリットを知っていただきつつお客さんと一緒に決めていく。
素材は素材であり単に手段だ。
どんなものを使おうと自分の中にある理想の畳を作るということが目標だ。
自分の理想の畳を作ること=お客さんの快適な畳生活。。という信念がある。
理想の畳ということに関して譲れない部分は二つある。
ひとつは、畳と呼べる柔らかさがあるかどうかだ。
建材床は一般に硬すぎる。特にD社の素材は小突くとコンコンと高周波の音がする。だからそれで作った畳の上を歩くとポコポコとパネルチックに反響して、畳としては感触が気持ち悪い。
建材を使う場合、目標として藁床の柔らかさを再現するように努めている。
その方法として一般的なのは、クッションを挿入する方法だ。
しかし、藁床が厚さ全体がバネのような動きで柔らかさを出しているのに対し、建材床の表面部に乗せられたクッション材はわずか1、2ミリ程度である。
クッション材によるクッションは擬似藁床的なもので、長時間座ってるとやはり尻が痛くなってくる。
それならばと3ミリのクッションを以前試したことがあった。
分かったのは、3ミリ以上のクッション材は不自然なグニャグニャ感があって気持ちが悪いということだ。
そういうこともあって、以前は2ミリ以下のクッション材を入れていた。
最近は、建材床でも藁床に近い感触のあるケナフボードというものが出てきた。
それの詳しい紹介は別の機会にするとして、これは歩くとバネのように伸縮する藁床に近い感触の建材だ。
しかも建材床の苦手とする通気性もしっかりあるので湿気が篭る心配もないだろう。
この素材の登場は、建材床の欠点を一気に解決してくれた。

ケナフ畳は柔らかいので押すとこんなに凹むのに…

離すと直ぐに復元するバネのようなクッションがある
ところで最近多い15ミリの極薄畳だが、あれの感触は硬すぎて、もう畳と呼んではダメなレベルではないかと個人的には思う。
しかし当店ではこのケナフを採用し、わらしべ工房オリジナルの床を開発した。従来の60ミリの藁床の畳に極めて近い感触を出すことに成功した。
畳に関して譲れない二つ目は、張替えができるという点だ。
最近では特に15ミリの極薄畳の場合、畳表と床を接着剤で固定する接着工法を採用する他社さんが増えつつある。
それをすると畳表が痛んだ時に張替えができないので毎回使い捨てで新規入れ替えとなる。
これは後々コストのかさむ工法だというだけではなく、日本人の感覚に馴染まない気がする、というか私には馴染まない。
簡単に捨てるようなものを作るよりかは、耐久性のあるしっかりとした素材をメンテナンスしながら長く使うという方がしっくりくる私は古いタイプの人間なのだろうか?
なので、極薄の畳でも普通厚の畳と同様に何度でも張替えできるという部分はこだわってる部分だ。

15ミリ半畳ヘリなしもしっかりクッション有り。張替え可能!

洋間に15ミリ1畳ヘリ付きタイプ。同じくとても柔らか且つ何度でも張替えOK
建材の畳が本来の畳としては欠点があるからこそ当店では以上のようこだわりを持って畳を作っている。
とはいえ、状況がふさわしければ藁床の畳を当店ではお勧めしている。
実は藁床を使って綺麗に仕上げるためには建材床と比べると多くの手間をかける必要がある。
にも関わらず、藁床の畳をお勧めする理由とは?
其の参に続く。
家の作りが、空気が循環し、畳が吸った湿気を床下に逃す在来工法の場合は迷わず藁床を使うわけだが、気密性の高いプレハブ系の住宅の場合は、建材床という目安で自分の中で決めている。
後は、お客さんの好みで、プレハブ系の家だけど藁床にこだわりたい場合は、湿気の負荷が少しでも床に加わらないように調湿性能のある機能シートを付けて施工場合もあるし、逆に在来工法住宅であっても、あまり使わない部屋だからなるべくリーズナブルにという場合は建材で作るケースもある。
組み合わせによるメリットデメリットを知っていただきつつお客さんと一緒に決めていく。
素材は素材であり単に手段だ。
どんなものを使おうと自分の中にある理想の畳を作るということが目標だ。
自分の理想の畳を作ること=お客さんの快適な畳生活。。という信念がある。
理想の畳ということに関して譲れない部分は二つある。
ひとつは、畳と呼べる柔らかさがあるかどうかだ。
建材床は一般に硬すぎる。特にD社の素材は小突くとコンコンと高周波の音がする。だからそれで作った畳の上を歩くとポコポコとパネルチックに反響して、畳としては感触が気持ち悪い。
建材を使う場合、目標として藁床の柔らかさを再現するように努めている。
その方法として一般的なのは、クッションを挿入する方法だ。
しかし、藁床が厚さ全体がバネのような動きで柔らかさを出しているのに対し、建材床の表面部に乗せられたクッション材はわずか1、2ミリ程度である。
クッション材によるクッションは擬似藁床的なもので、長時間座ってるとやはり尻が痛くなってくる。
それならばと3ミリのクッションを以前試したことがあった。
分かったのは、3ミリ以上のクッション材は不自然なグニャグニャ感があって気持ちが悪いということだ。
そういうこともあって、以前は2ミリ以下のクッション材を入れていた。
最近は、建材床でも藁床に近い感触のあるケナフボードというものが出てきた。
それの詳しい紹介は別の機会にするとして、これは歩くとバネのように伸縮する藁床に近い感触の建材だ。
しかも建材床の苦手とする通気性もしっかりあるので湿気が篭る心配もないだろう。
この素材の登場は、建材床の欠点を一気に解決してくれた。

ケナフ畳は柔らかいので押すとこんなに凹むのに…

離すと直ぐに復元するバネのようなクッションがある
ところで最近多い15ミリの極薄畳だが、あれの感触は硬すぎて、もう畳と呼んではダメなレベルではないかと個人的には思う。
しかし当店ではこのケナフを採用し、わらしべ工房オリジナルの床を開発した。従来の60ミリの藁床の畳に極めて近い感触を出すことに成功した。
畳に関して譲れない二つ目は、張替えができるという点だ。
最近では特に15ミリの極薄畳の場合、畳表と床を接着剤で固定する接着工法を採用する他社さんが増えつつある。
それをすると畳表が痛んだ時に張替えができないので毎回使い捨てで新規入れ替えとなる。
これは後々コストのかさむ工法だというだけではなく、日本人の感覚に馴染まない気がする、というか私には馴染まない。
簡単に捨てるようなものを作るよりかは、耐久性のあるしっかりとした素材をメンテナンスしながら長く使うという方がしっくりくる私は古いタイプの人間なのだろうか?
なので、極薄の畳でも普通厚の畳と同様に何度でも張替えできるという部分はこだわってる部分だ。

15ミリ半畳ヘリなしもしっかりクッション有り。張替え可能!

洋間に15ミリ1畳ヘリ付きタイプ。同じくとても柔らか且つ何度でも張替えOK
建材の畳が本来の畳としては欠点があるからこそ当店では以上のようこだわりを持って畳を作っている。
とはいえ、状況がふさわしければ藁床の畳を当店ではお勧めしている。
実は藁床を使って綺麗に仕上げるためには建材床と比べると多くの手間をかける必要がある。
にも関わらず、藁床の畳をお勧めする理由とは?
其の参に続く。